運動会開催。会場は・・・
今日は民宿の近くで運動会が開催された。この運動会は、民宿の周辺地域にある岩岳4区、区長、公民館、体協、かもしか会(青年会)が主体で企画し、地域の老若男女100人近くが一同に集まり、オリジナルの競技種目で競い合う。地域文化を知るために私達も参加することにした。始めに驚いたのは、運動会の開催される会場が、なんと観音原であること。この観音原は江戸時代末期に造立され、西国・坂東・秩父の百体観音と馬頭観音など合わせて187体の石像が立ち並んでいる。以前に私達だけでも訪れたことがあり、その時は、曇り空の下、湿った空気と鬱蒼とした緑に、壮観で独特な雰囲気を感じた。そんな観音原で運動会。石像の中には、お家の先祖から代々伝わっている観音像もあるので参加者は世帯ごとにその年とれた米を持ってきて、全部の石像に一つ一つお供えするのが習慣だそうだ。
日常に祈りがあること
そんな中で行われる競技は、きっちり正確にタイムを測ったり、ルールが厳しく設定されているものじゃない。基本的に自由で、独特のゆるさがある。ラジオ体操の音楽が流れている時間も子供は好きなところで寝っころがっていたり、酒や飲み物、トン汁が配られ、お弁当を持ち寄ってリラックスしていたり、参加者本人が一番楽しんでいる。運動会というよりお祭り気分といった感じだ。それに子供には景品やお菓子が用意してあるから、幼い子供達は喜んで競技に参加するのだけど、走る場所も観音原の林の中。綱引きをするのも蛙がぴょこぴょこ飛ぶ芝生の上。観音様の見守る場所で運動会をして、のんびりして、にぎやかになって地域間のコミュニケーションをとること。この過程で、一人ひとりに明確な信仰心があるわけではないのに、毎年の収穫に感謝し、目に見えない存在を忘れず、自分達が楽しむこと=観音原をにぎやかにすることにつながっている。この風景は、都会にはないだろう。ここでは、日常の中に祈りがある。

